フィルターを掛けて無菌状態の中にいて、ある時雑菌のなかに投げ込まれれたらどうなるだろうか?良い菌と悪い菌を見極め、自分で判断する事ができるだろうか?

Noro1532009-08-20


日本とヨーロッパでは、タイトルのように両極端の思想のように思える。インターネットは悪い菌が沢山あるので、フィルターをかけ子どもたちには悪い菌が付かないように社会が保護する。

私はヨーロッパで長く生活し、子育てもした。私の子どもたちはベルギーでオランダ(EUの学校)の教育を受けた。とても関心したのは、子どもが何かに興味を持つ以前に徹底的に真実を教えてしまい判断させるというオランダ思想だ。例えば、「性の問題」。これは小学校低学年から始める。「薬物の問題」は11才ぐらいから大麻覚せい剤など社会に存在するほとんどの薬物のことや依存症などを「化学」の授業で教える。で、そのような子どもはとても「オクテ」であり、身体に害のある薬物にはまず手を出さない。酷い先生がいてもそのように「嫌なやつ」とどう付き合っていくかを学ばせるために、親は子ども自身にその先生の対処を考えさせる。だから親はまず学校側に文句をいうことはない。人間の社会では嫌なやつも良いやつも有りとあらゆる人間がいるということを経験し学ばせる。

同じようにインターネットの世界はリアルな世界同様、悪い物も良い物もすべてあり、その中から自分で判断する能力を養わせる・・・

日本は悪い事や悪い人や物を子どもに教えない、近づけないことが、その子どものためになると考える。だから社会総出でインターネットのフィルタリングを推奨する。果たしてそのような子どもが大人になった時点で、判断力がついているのだろうか?それとも日本の社会全体にフィルタリングをして、悪い人や悪いものを近づけない方式が社会全体の幸福度が増すと考えるのだろうか?で、「悪い事、悪い人」の判断をだれがするのだろうか?

今年3月にこのポスターが出たようだが、嬉しいのはアップルは参加していないこと。